「皇室典範改正案」について
2026/07/05
政府が今国会で成立を目指している「皇室典範改正案」だが、とても難しい問題だ。

皇族数の減少に伴い、女性皇族が結婚後も皇室へ残れる事や、旧11宮家から養子を迎える案を「立法府の総意」として政府に打診したが、右傾化が激しい高市政権が「養子に男子が生まれたら皇位継承権がある」との隠し玉を入れ込んだ政府案を閣議決定して国会へ上程した。

世界で最も長い歴史を持つ王室で、唯一男系男子による皇統が奇跡的に維持されている日本の皇室は、まさに世界遺産の上をゆく存在なのだ。高市首相は、この万世一系を死守する事こそ国家存亡に関わる重大事項であると主張するが、もはや人権も何もなく皇族は人ではなく、生物学的な血統を守るためだけのモルモットのような扱いだ。


歴代天皇の系図を見ればわかるが、過去に女性天皇は「8人10代」存在したが、あくまでもワンポイント(代打)の即位であり「男系の女性天皇」であった。従って、歴史的には現在の「愛子内親王」様の即位は「有り」ではあるが、明治以降の皇室典範で「継承権は男子の皇族のみ」としたので、現法律では不可能である。

もしも法改正を行い、女性天皇を容認した場合に愛子天皇が生んだ子供が天皇になれば「男系男子の系統」が途絶えてしまうと危惧さてれいる。

なぜ「男系男子」の血筋にこだわるのかと言うと「性染色体」が男子なら同じだが、女子ならY染色体が変質するので男系が途絶えると考えられている。天皇は神話時代から神が現世に降臨されたとされているので、「この高貴な血筋を薄めてはならない」この1点にこだわっている。

生物学的に性染色体にこだわるなら、科学的にミトコンドリアDNAは母から子へ引き継がれるのだから母系でも同一性は証明されている。果たして血にこだわる必要性はあるのか?

今回の法改正案では、旧11宮家から配偶者や子のいない15歳以上の男系男子を養子に迎える案を出しているが、対象者は4家のみに存在するらしい。一般国民として平成に生まれて普通に暮らしている市民が、突然皇族になれと言われ、男子の子が生まれたら天皇陛下になる可能性があると言われても、好き好んで皇族になる人はいるのだろうか?

皇族は、職業・居住先・移動・結婚・行動の自由も無く、プライバシーをさらけ出して生きなければならない。日本の皇族はまるで奴隷のようである。

2000年以上続く皇室ではあるが、時代も変わり第二次世界大戦の敗戦時に皇室廃止寸前までいったのだから、象徴天皇にふさわしい皇室や国家の体制の有り方について真剣に議論すべきかと思う。
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