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社長ブログMS Trust Co., Ltd.

欲望とモラルの調和は難しい。

2023/07/30

中古車業界最大手の「ビックモーター」への批判が止まらない。

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社内の苛烈なパワハラ、車両修理の不正や水増し請求、保険の不正請求、街路樹等の無断伐採等々、次々とバッシングのネタが発覚して、ワイドショーの格好の話題となっている。

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日本の中古車市場は3.9兆円の規模であり、最大手のビックモーターは、売上高5400億円に迫る規模でありながら、創業家が100%の株を持つ非上場企業である。

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全国に260店舗を有し、社員数も5300人もいる巨大企業でありながら、非上場の同族企業なので会社のコンプライアンスが正常でない事は容易に察する事ができる。(個人商店と同じ)

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絶対的な権限を持つ創業者である社長親子が、自分の言動がパワハラに該当している事も認識していないのだと思う。

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この社長と副社長の創業家親子は、早々に経営から退くと表明して辞職したが、新しい経営陣は株主でもない雇われ役員であり、創業家による実質的な支配は続くので無意味である。

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この問題の発端は、車両の修理に適用される自動車損害保険請求に際し、不正が有るとの内部告発から始まったと言われている。

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その後は、損害保険会社との癒着や店舗付近の街路樹への除草剤使用による腐食など、色々な問題が次々と暴露されてきた。

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とうとう関連する管轄省庁である、国交省、金融庁、消費者庁・道路を管轄する各自治体等も動き出して、店舗への立入調査も開始された。

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私が思う今回の騒動の原因は、高度経済成長期からバブルに至るまでの「モーレツ企業」風土が、今でも踏襲されている珍しい体制があると思う。

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成果至上主義で、結果を出した社員への報酬は業界内外でも破格で有り、結果の出せない社員は躊躇なく切り捨てる社風である。このような企業には、ずば抜けた成長力は有るが、社員の入替も激しく定着率が悪い。しかし、高額な報酬に釣られて優秀な社員が次々と入社するので会社は機能してしまう。

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このような「イケイケドンドン」の会社は、当然ながら品質やモラルが低下してしまい、結果的には消滅してしまう運命だ。(私が若い頃に働いたブラック企業と同じ)

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創業家社長の謝罪会見で、「自分は天地神明に誓って知らなかった」「一部社員が勝手にやった事だ」との弁明には不快感を持ったし、「ゴルフボールで車を損傷させる行為はゴルフ愛好者への冒涜だ」との発言には怒りを覚えた。車のオーナーへの冒涜であると思うし、車を扱う企業代表の言葉とは思えない。(車よりゴルフが大事か?)

私は今までに何台もの車を入替所有してきたが、今は所有せずリース車を利用している。その理由は、インターネットが普及し車の買取業者が乱立するようになってからは、極端に車の買取や下取り価格が安くなったと実感した。(私が売却した車が、その4倍の値段で中古車として売られているのを見たから)

暗黙の談合と言うべきか、業界全体で極端に安く車を仕入れて、高くエンドユーザー売るのが中古車業界の常識となっている。だから社員に高額な歩合給が出せる訳なのである。結局は誰が損をして誰が儲けているのかを、我々は理解しなければならない。

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