アメリカのトランプ大統領が就任して、半月が経過しました。

アメリカは元より、世界中が混乱しています。

特に混乱しているのが、特定の国からの入国禁止と難民受入停止でしょうか。

多様性のある移民国家であるアメリカで、このような大統領令が出るのは異例です。

当然ながら、アメリカ国内や世界中で激しい抗議デモが勃発しています。

しかし、このような暴挙でも、この大統領令を指示するアメリカ国民は４９％もいます。

アメリカの凄いところは、このような大統領令も、議会を通さずに法的に成立する事。

そして、政府機関が公然と反旗を翻す事です。

連邦政府の司法長官代行が、この大統領令の違法性を指摘し、トランプ大統領から解任されました。

ワシントン州を筆頭に、各州の司法長官らも違法性を訴え、連邦裁判所へ提訴し、ワシントン州の

連邦地裁が、大統領令の即時停止の仮処分を命令し、現在は入国が可能となっています。

これを日本に当てはめると、総理大臣が国会承認を得ずに、法的拘束力のある行政命令が出せて、

法務大臣が反対の非難をして解任され、（例えば）山形県庁の法務課長が提訴して、山形地裁が

この行政命令の即時停止の仮処分を命令すると、その効力は全国に有効に及ぶ事です。

なんて凄い仕組みなのでしょうか？これでよく大国が運営されているものだと、感心致します。

今月１０日に首脳会談を予定している安倍総理は、この件については沈黙しております。

初の会談前に波風を立てたくない理由もありますが、年間十数人しか難民認定しない日本が

世界に向けて批判できる立場に有りません。

トランプ大統領の娘、イヴァンカさんが綺麗で高価なドレス姿をツイッターで披露すると、

難民に支給される非常用毛布に似ている事から、難民の心情を逆なですると、非難され話題になりました。

アメリカ国民の分断は、深くて根強いものが有ります。

この時期に安倍総理がのこのこと訪米し、トランプ大統領を称えながら、仲良くゴルフする姿が世界中に配信される

事は、日本の国益どころか、リスクになるのでは無いかと心配するのは、私だけでしょうか？