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消費税増税再延期の是非

2016/06/05

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政府は、来年4月からの予定だった消費税増税を、2年半延期する事を発表しました。
これにより、年金生活の高齢者や貧困層には歓迎されるかも知れませんが、将来の
日本を背負う、現役世代や若年層には、問題の先送りによる、更なる試練が科される事となります。

安部総理は、会見の冒頭で安部政権による経済政策(アベノミクス)は大成功であり、数々の
輝かしい成果を延々と述べました。(北朝鮮の国営放送のように)しかし、日本は絶好調だが、
世界経済がリーマンショック級の状況になってきたので、新しい判断として苦渋の決断をした。
と言っていました。野党が指摘するアベノミクスの失敗ではなく、1年半前に再延期は絶対しない。
と言った公約違反でも無い。との事を殊更に強調していました。
私は、安部総理の会見を聞いていて、違和感を感じました。それほどアベノミクスが成功している
と言うのなら、世界情勢に暗雲が垂れてきたとはいえ、増税を実施するタイミングは「今でしょ!」
と思います。
消費税増税の財源(約5.4兆円)は、急激に増大する社会保障費に全額当てられる予定でした。
保育園や介護施設の拡充や年金の維持、保育士や介護士の人件費補助等の財源です。
この問題を先送りにする事となります。(現状の財政でもできるだけの事はするらしいけど・・。)

確かに、前回の消費税増税後に個人消費が落ち込み、今も回復していません。
この状況でGDPの割合が高い、個人消費が更に落ち込めば、世界における日本の
信任が低下し、国債・日本株・為替などへの影響が計り知れない。
安部政権の失政を歴史に残すくらいなら、任期終了後の2年半後まで延期して、次期政権
へ問題を先送りしよう。と言うのが本音だったのではないだろうか?

アベノミクスは、確かに日本経済へのカンフル剤にはなりましたが、治療薬では有りませんでした。
巨額な金融緩和を行い、円高と株安は是正できましたが、目標である2%のインフレには及ばす、
世界情勢の変化もあり、最近ではまたしても円高懸念の状況となり、2年連続にて賃上げが
できた大企業も、「来年は無理」と言っています。
今現在で2年半後に増税実施と言っていても、その時に現状より経済が悪ければ実施できる
はずがありません。最悪の状況で増税するか?増税せずに財政破たんするか?のどちらかと
思います。結果的に財政破たんした場合でも、過酷な増税になるのだから、どのみち国民に
増税負担がくるのなら、今やってもらった方が良いと私は思います。

アベノミクスは大成功といいながら、先日発表された生活保護受給所帯数は、毎年
過去最高を継続中です。日本は超高齢化社会なので、経済の好不況に関係なく
社会保障費は増大中です。(昔に比べ日本の構造自体が変化した為)

社会保障の財源に、安定した税収を当てないかぎり、日本に未来は有りません。
2030年には団塊の世代も生存していないと言われますが、この時期までは社会保障費が
増大致します。あと15年をどう乗り切るかが、日本の分水嶺と言えます。

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